SHOWAの家
建物概要
- プロジェクト名称
- SHOWAの家
- 建物用途
- 専用住宅
- 所在地
- 北海道岩見沢市
- 竣工年
- 2015年
- 延床面積
- 113㎡(34.11坪)
- 施工会社
- 新栄工建株式会社
- 撮影
- 寺島 博美
- 掲載雑誌
- Replan北海道 vol.110 「北の建築家」コーナー・Replan北海道vol.111「暮らしを灯す」コーナー、住まいの提案北海道vol.46「暖房団欒実例」コーナー
この住宅は岩見沢市の市街地に位置し、戸建住宅以外に店舗や共同住宅なども点在した場所にある。南側には共同住宅が隣接しているため、クライアントはプライバシーの確保と日当たりを気にされていた。「この敷地を生かした生活がしたい...せっかく建てるなら自分たちの趣味やライフスタイルを反映した住宅にしたい...」。初めてお会いした時、ご夫婦とも住宅に対してたくさんのこだわりをお持ちだと強く感じた。 要望を記したノートには、50項目以上もびっしりと記されていた。 「こういう生活がしたい、こんな暮らしをイメージしている」それらを一つひとつ整理していった。 要約すると、お二人の共通の願いは「趣味を住宅の中で満喫できるプランニング」と考えた。 一つ目の趣味は「カフェ巡り」。どちらかというと昭和のテイストが入ったどこか懐かしさが感じられるカフェが好みだという。それならば家の中にカフェを組み込む設計を、と考えた。 家の中にいながらカフェにいる気分を味わえる空間の提案である。 もう一つの趣味は「読書」。ご夫婦はとにかく本をたくさんお持ちで、その数は約4,000冊。それらを収納できるよう、室内随所に本棚を配置する計画とした。加えて気兼ねなく読書のできるスペースをあちこちにちりばめることにより、通常の部屋(居室)という概念を排除した、こもれる「場」を設けている。 近隣からのプライバシーを確保しつつ住宅内部の高低差から生まれた、低くこもれる空間と高さのある開放的な空間。柔らかく拡散する光と強く射し込む光。室内を通り抜けていく風。それらが織り交ざり、居心地の良い「場」をつくり出している。
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